僕として僕は行く。

旧・躁転航路

来年やるべきことが見えた

 ゲームミュージックのクリエイターの土屋昇平さんに関するこの記事が面白かった。僕は非常に失礼ながら、土屋昇平さんのことはあまり知らないけれど、色々と僕の羅針盤になるような記事だったように思う。以下の引用は同インタビューより。

学校では、毎日1曲か2曲の楽曲を作って先生に提出しました。僕には、音楽の知識も基礎もない。ただ僕には、演奏の経験があること、いろいろな楽器を知っていたこと、そして何より、たくさんの音楽を聴いてきたことが大きくありました。音楽を勉強してきた人たちの10年間、あるいは20年間を超えるには、とにかく狂ったように量を作るしかないんじゃないかと思ったんです。その1年だけで、300~400曲作っています。ド素人の作ったものなので、それが音楽かと言われると謎ですけれど(笑)。

でも、「俺でも曲を書けるんだな」とは、フロム・ソフトウェアに入って思いました。人間って“量は質を凌駕する”んだなと感じましたね(笑)。たった1年ですが、学生時代に狂ったように曲を書いていたら、曲っぽいものを書けるようになっていたらしいんです。 

 これには度肝を抜かれた。僕に音楽でやっていく道があるとすればこれしかないと思った。作曲というのは、DAW(パソコンで音楽をつくるためのソフトウェア)を使って、ループ等を多用すれば、早ければ2時間ほどで4分程度の曲を作ることが出来るというのが経験的にわかっている。そして、出来ないときは、3日同じ曲にとりかかってもできない。ここで思い出すのが、中田ヤスタカがあるインタビューで語っていた、「煮詰まって作ってる時点で良い曲ではない」という言葉で、そういうものをバッサリ諦めていくことが必要なのであって、それで僕には才能がないなどと凹んでしまうのは筋違いなのかもしれない、とにかく成果物というか、アウトプットをしまくること、これが必要なのかもしれない。

 音大等でポピュラー・ミュージックをやっている人間がどれぐらい音楽を聞いているのか、というのを伝聞程度には知っていて、僕は彼らほど幅広くは聞いていないけれど、ただ音楽を聞いてきた時間だけで考えるならば、結構な量を聞いてきたように思う。だから、インプット量はもしかするとある程度十分なのかもしれない。ただ、聞いてきただけで、それを咀嚼できているかは不明だから、年間200枚CDが概ね達成できそうな今は、それが終わり次第、咀嚼=コピーをひたすらに行いたい。とりあえずは今は好きなバンドのうち、2,3のバンドの全ての曲を完全にコピーすることからはじめたい。1日1曲じゃもしかして間に合わないかもしれない。自分の音楽観に決定的な影響を与えた2,3のバンド、これらを完全にコピーする。これがどれぐらいかかるかはわからないが、僕はもう若くはない。年下のミュージシャンなんて沢山いる。咀嚼段階を出来るだけはやく終えて、年間300曲体制へと出来るだけはやく移行したい。細かい計算についてはこれからするけれど。

 やるべきことが見えた、それだけで視界がわっと明るくなる。計数的に管理できるところはできるだけするけれど、結局のところ、それを実行に移しきれるか否かというのは割と根性的なところに任せたほうが気がラクな事が多い。 

 うじうじ悩んでいたのでこのブログの更新頻度が増えてきたけれど、またなんか事後報告とか生活報告みたいな方向に戻ると思います。では。