僕として僕は行く。

旧・躁転航路

退廃とは

 ある人が退廃の官能の中にいるか、もしくは情念の奴隷状態の中にいるかというのは、これは一見するとかなり近しいようにも思えるし、誰がその人を観るかによって彼をどちらに形容するかというのは分かれるのだろうけど、彼自身の意識としては紛れもなくどちらかにいるのだと思う。
 けれども、この両者の違いを明確に定義するのはなかなか困難でもある。何よりも僕の学が足りないためにデカダン派というのに明るくないことが状況をより一層困難なものへとしているので、まずはもう少し勉強してから、もう一度これら両者の違いについて書いていきたいと思う。