僕として僕は行く。

旧・躁転航路

超えろ

 僕は僕自身を超えていかなければならない。そのためには何か作り、問われなければならない。作るべきものについて、構想するだけでもなく、作るだけでもなく、そして作り出したものを人々に問われなければならない。僕が尊敬する人々はみなそうやってこの一連のプロセスを果敢にも繰り返している。彼らを尊敬するのであれば、僕は僕を超え、そして彼らをも超えていかなければならない。

 僕がもっとも醜いと思うのは、ものを作らず、漠然とした構想を抱いているのみにも関わらず、ものを作る人間と同じ立場にいると自分自身信じて疑わず、批判を加える人々である。走ることなくしてマラソン選手に敬意を払うことなどは出来ないのである。

 影響を授かったのであれば、その影響がどのように自己のうちに昇華されたのか示すことが最大の恩返しであるはずだ。だから、僕は超えていかなければならない。僕を、そして彼らを。