僕として僕は行く。

旧・躁転航路

十戒

 いま僕に必要なことは、妬まないこと、誰かと自分を比較しないこと、自分に出来ることを全うすること、だと思う。だから、下の学年の子らが就活の話をしていたり、リクルートスーツを着ていても、心をざわつかせてはならないし、またそんな必要もない。僕は僕に出来ること・向いていること・必要とされていることをただやればいい。それが世の常の道を外れていたとしてもそれは仕方が無い。僕はどうしようもなくそういう風にしか生きられない。

 普通だと不満なくせに、みんなが持っているものが羨ましくて仕方がない。僕は圧倒的に欠けていると思う。そして折角手に入れたつもりだったものでさえもポロポロと指の隙間から零れ落ちていく。それでもきっと僕はそれを受け容れなければならない。また、恐らく、僕は、本当に心から欲しい2、3のもののために、全てをなげうつような生き方をしていかなければならない。そんな風に生きていくことは、選択してそうなったわけではない。そうせざるを得ないというか、そんな風な選択肢しか気づけば残されていなかった。


 何もかも失った時に残るもの、変わり続けてそれでも変わらないもの。そんなものが僕にあるとすれば、僕はそれを心から愛し、尊敬し、慈しむことが出来たらただそれだけで良い。